✞ DUEL ON THE DUALITY 二重性の死闘 ✞

?「待っていたぞ、この時を!!テメーがこの地区から出たこと、一生後悔させてやる!!」

團治郎「…………やっぱり、あの召使いではないか。世間の者は皆《極装》が誰のものかを知らないのに、《白はこべ》はそれを自分たちのものだということにしている。貴方は、本物の《極装》が誰のものなのか知りたいか?」

?「そんなもん、知りてえに決まってるだろ!この野郎!!!」

團治郎「ほう。ならば、私の前で貴方のその力を試してみなさい(怒血ゲージ:43)。私を丸裸にした暁には、誰のものか教えてあげますわよ」

?「テメーこそ俺が誰なのか知らねぇくせに!俺は太融寺町の守り神として生を受けてから、17年間君臨しつづけてきた梅田オキシジェンの館主!!運命を司る魔剣の士(さむらい)、御剣士郎だ!!!」

團治郎「運命を司る魔剣を振るう梅田オキシジェンの館主だと…………?そのような力で私を裸にできるとでも思っていたのか………私には、とんでもない刀がある。そして、とんでもない精霊を従えてある。この月から授かりし霊力が、貴方の目で見えることは決して無いだろう。粉々になっても知らないわよ」

金髪に紫のネクタイ、白い毛皮付きのジャケット。

梅田花鳥風月の地下に突如現れた青年剣士の、かなり既視感の感じられるその風貌に、團治郎と赤い悪魔の殺意は急激に上昇した。彼は半年前まで鶴野町のメタリカ阪鉄という賃貸マンションに住んでいた篠田ラズベリの世話をする召使いだったが、ふとしたきっかけでラズベリがマンションから出てしまい、自分もまたラズベリに背いて太融寺町の映画館で館主の世話をする身となった。しかし、月日が流れるとその館主もどこかに消え、気がつくと映画館の館主の仕事を丸投げされていたのだ。

何の業も欲望も無かったはずのラズベリを《極装》の魔力に引き込み、最終的に《白はこべ》へと誘った張本人は士郎だと断言した團治郎は、赤い悪魔と共にセヴンスヘヴンへの奇襲を開始。

士「あの野郎……こんなとこで脱がすんじゃねえよ。とにかく俺はセヴンスヘヴンに行くからな?京都から帰ってきた妹がお土産を持って待っているんだぞ!」

その時《白はこべ》の行動隊は、復讐の計画を諦めたのか、セヴンスヘヴンに直結する地下街の広場で全員ひっそりと母親の作った自前の弁当を食べていた。

鉄「ハァ…………」

ネ「あいつら、もうダメだ。いくらなんでも恐ろしすぎる。もう、ラファエル様の墓標の前で、ごめんねと言うしかないさ……。ラファエルもスボーツを再開した代償として、奴に斬られたんだぞ」

鉄「ら、ラファエルが斬られた…………!?奴がそこまでスボーツの存在価値を否定しているとは…………」

ネ「もうオレ達は解散だ。酒と泪と男と女は、単なる幻想でしかなかった。《極装》が本当はセヴンスヘヴンのものじゃないなんて、やっぱりオレ達はまだ信じられねぇんd」

ダダダダダダダダ……バァァァン!!!!!

團治郎「愚か者め!!」

赤い悪魔「お前らを閻魔様のためにズタズタにしてやらぁ!!!!」

ネ「ぎゃあぁぁぁああぁああああああああああぁぁぁぁ」

底無しの恨み辛みで出来た緋い焔を纏う長ドスで、行動隊の服、弁当、武器、あらゆるものをものともせず破壊していく團治郎と赤い悪魔。

一方、セヴンスヘヴンの地下で妹の歌恋と会った士郎は、何も無かったかのように京都旅行の思い出話で盛り上がっていた。そう、彼女のあの一声までは。

歌恋「にいちゃん、来てる!!」

士「やりやがったなテメーーーーー!!!!よりによって奇襲してくんなこの野郎!!!!」

團治郎「貴方、《極装》は自分のものだと言ったね?その言葉が信じられないからストロベリーホールを出たのよ。私が貴方を殺しに来たの、分かるでしょう?(怒血ゲージ:89)」

士「丸裸にするんじゃ、なかったのかよ…………俺は《極装》を着れるほどの富と名声が欲しかったんだ!俺はこの魔剣を親父から継承するために、兎我野(とがの)小学校と堂山中学校のクラブ活動で一生懸命剣道の鍛錬をしてきた!!なのに、お前はちっとも………………!!」

團治郎「私はラズベリに愛されているのだ。あの時、魂の底から愛していると言っていたのに。貴方とラズベリを引き裂いたのは貴方自身だ。このままでは私もラズベリと引き裂かれてしまう……物理的に。私とそのタルパたる赤い悪魔は愛を取り戻すべくこの地区へ来たのだ……愛、すなわち、あの《極装》を“彼方”へ取り返すこと!私には、この愛を永遠に次の世代の人類へ届けなければならないという使命があるのだ!」

士「そんなこと言っても何一つ意味ねぇだろうが!!この魔剣の力で、貴様に俺の全てを分からせてやる!!!! 出でよ、絶唱天使ルシアス・ベル=フォルシス!!!!! この世の空の終わりが来た!!!!!!」

團治郎「…………ほう?随分とふざけた精霊を召喚したわね。こんなもの精霊じゃないわ、ただの翼の生えた邪念の塊よ!テコ入れしても逆効果だ!この月の鉄血で、毒蛾の魔性を全て分からせてやろう…………」

士「だから俺の王蟲返しすんなよこの野郎ォォォォ!!!! 後悔は、させねぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」

團治郎「懺悔無用、地獄は永久、無限の暗黒よ輪廻の呪縛を与えなさい…………〈鉄血輪廻霊月斬(アイアンブラッディ・サンサーラ・ムーンスラッシュ)〉!!!!!!!!!!!!」

士「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ」

團治郎の爆炎を纏った長ドスと赤い悪魔の肉弾によって、士郎は全身丸裸どころか真っ黒になったが、その上で怒りと怨念の緋い焔がまだ、少しばかり燃えていた。團治郎は非常に見苦しい姿となった彼の屍に《極装》の真の姿を教え、赤い悪魔を連れて花鳥風月の地下に戻った。

團治郎「貴方達は今、大地獄へと続く三途の川を渡っているところであろう。《極装》は呪縛から解放され、ようやく本来の役目に戻った。最後にその本当の持ち主、そして目的を教えてやろう。《極装》の持ち主は、私だ」

赤い悪魔「えっ、お前が!?」

團治郎「本来ならば、私が未来の鬼神となるまだ幼い人間に捧げるため作り上げたものなのに、いつの間にかこの場所へ渡ってしまった。奪われたと言ってもいい。その幼い人間も今は17歳になった。名前は……杉浦登志雄だ。桜橋交差点の近くに私の新居を作った者の子なのだが、彼もずっと前から梅田に出て私を待っている。秘密結社から奪還してほしいものがあるそうだ」

赤い悪魔「まさか……お前、西梅田に引っ越しちまったのかよ。オイラとは気が合う奴だと思っていたのに。今までありがとうな。オイラは永遠にお前の友達だからな」

だが、團治郎はまだ知らなかった。この大阪という都市に秘密結社が存在している理由が、全ての世界の征服であることを………………。

About Danjiro Umeda:
  • 主人公。1955年4月1日生まれ、A型。20歳。北区梅田一丁目生まれ。その地下8000m地点にある異界のような地下都市〈血淵〉で一輪の黒蓮華から生まれた数少ない人間のひとり。デコトラ「鉄血黒龍号」を駆る。11歳の時に桜橋病院で去勢し、鉄血と月と猛毒の特殊能力を得て剣士となる。一人称は「私」、二人称は「貴方」。寡黙で紳士的な性格だが、とにかく神出鬼没な上、どこの誰よりも先に敵を倒しに行くほどの強気。幼少期は高飛車な性格で、周囲から恐れられ顔を鉄仮面で隠されてしまう。そうした過去の影響で女王様のような言葉が飛び出す。守護宝石は血淵で採れたブラッドダイヤモンド。武器は守護神である羅刹天を表す梵字「ニリ」が刻まれた〈芒に月〉の花札と共鳴させることで月のエネルギーを憑依させて様々な技を使える長ドス「北乃鬼真宗(キタのオニマサムネ)」。普段は自分のシガレットケースにしのばせている花札を右目にかざすことで剣士の姿に変身することができる。長ドスは技発動時に炎を纏うが、その炎は鉄血の物質と自分の底無しの恨み辛みで構成されている。相手を睨みつける時や必殺技を発動する際に瞳が黒くなり、怒りが頂点に達すると瞳が赤く光り出し、そして敵を倒すたびに不気味で恐ろしい笑い声を残して去っていく闇属性である。豆腐とキノコが大好物。無類の映画好きで特に明治〜昭和初期物の任侠映画と時代劇映画を好む。左肩に渦巻き模様のトライバル・タトゥーを彫っているが、その染料は風呂に入っても全く落ちないほど強靭な材質で作られているという。登場曲はミシェル・ルグランの「キャラバンの到着」。元ネタについてはダイヤモンド繋がりなのでこいつ参照

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